マヌカハニーとハチミツの違いや価格が高い理由を知りたい人向け。
人気のマヌカハニーは普通のハチミツと比べて価格が数倍から数十倍もすることで知られています。
一般的にマヌカハニーが持つ特別な効果があるから高いんじゃないの?と思われているかもしれませんが、実は、意外な理由も価格が高くなる原因になっています。
このコラムでは、マヌカハニーの価格が普通のハチミツと比べてなぜ高くなっているかが分かります。
そこで、今回は「【マヌカハニーとハチミツの違いは?】マヌカ蜜の価格が高い3つの理由」をご紹介します。
タップできる目次
マヌカハニーとハチミツの違い:採蜜できる時期や期間
普通のはちみつは百花蜜とも呼ばれ、数種類の蜜が集められていることが一般的。一部、そば蜜やミカン蜜など花蜜の特徴的な蜜もありますが、基本は百花蜜です。
一方、マヌカハニーのマヌカは、ニュージーランドで12月頃に咲く白い花。その花から蜂が集めた蜜がマヌカハニーです。採蜜できる時期や期間が限られており、1年のうちで4~6週間ほどしかありません。それだけ量が限定されることになります。
さらに、マヌカハニーと呼ぶためにはマヌカ花粉の含有量が大部分を占める必要があり、蜜源の多くは山奥の人が歩いてはいけないような場所にあります。
そのため、一部の蜜源にはヘリコプターで採取することがあるくらいです。それだけ量が取りにくく、採蜜するのにも手間がかかっています。
マヌカハニーとハチミツの違い:抗菌活性のある特別な成分
マヌカハニーと普通のハチミツとの一番の特徴な違いは特別な成分が含まれているかどうかです。
その成分は、抗菌作用の成分であるMGO(メチルグリオキサール)です。
普通のハチミツにも過酸化水素という難しい名前の成分にも抗菌作用もありますが、さらに加えてマヌカハニーにはMGOが含まれています。
- 普通のハチミツ:過酸化水素水
- マヌカハニー:過酸化水素水+MGO(メチルグリオキサール)
つまり、マヌカハニーには普通のハチミツに備わっている抗菌作用に加えて、MGOが加わっていることになりますね。
さらに、もともとメチルグリオキサールはマヌカの花蜜にあるわけではなく、ジヒドロキシアセトンという成分から長い時間をかけてMGOに変換されます。
多くのメーカーではマヌカハニーを採蜜したあとも長期保存し、半年~2年かけて熟成(MGOへの変換)して出荷されています。
そのため、MGO成分の含有量が多くなればなるほど時間もかかることで、普通のはちみつのように採蜜してすぐ出荷するわけにはいかないのです。

マヌカハニーとハチミツの違い:輸送コスト
マヌカハニーのマヌカの花は、ニュージーランドとオーストラリアのごく一部の地域にしか自生していないため輸入するしかありません。
通常マヌカハニーを日本へ輸入をする際には、航空便と船便があります。航空便では輸送コストが高くなるため、船便を利用する会社が多いのが現実でしょう。
この時、船便だと南半球に位置するニュージランドから日本へ輸送する時に最も温度が高くなる赤道付近を通過します。
高温になるとマヌカハニーに限らず普通のハチミツでも成分が壊れてしまうので、輸送中は温度管理された配送方法を取らざる得ないため、価格に反映されてしまうということになります。
マヌカハニーはMGOやUMF数値によって価格が違う
普通のハチミツなら種類が同じであれば価格が同じであることが一般的です。しかし、マヌカハニーはMGOレベルによって価格が大きく異なります。
MGO以外にもUMFという数値があります。UMFはユニークマヌカファクターと呼ばれ、MGOと同様に抗菌活性を示す指標になっています。
メーカーやブランドによって、MGOやUMFだけのもの、さらには両方記載されているものもあり、共に数値が大きいほど価格が高くなります。
例えば、日本でも有名なブランドであるマヌカハニー社マヌカハニーで比較してみましょう。
- マヌカヘルス社マヌカハニーMGO550+(UMF16+)500g:約8,700円
- マヌカヘルス社マヌカハニーMGO400+(UMF13+)500g:約7,300円
- マヌカヘルス社マヌカハニーMGO263+(UMF10+)500g:約6,000円
(Amazon.co.jpで調査)
市場価格で比較してみると、MGOやUMF数値によって価格の差があることが分かると思います。おおよそMGO数値が100増えるごと約1,000円も価格が違っています。
マヌカハニーとハチミツの違いのよくある質問
マヌカハニーと普通のはちみつとの違いで、よくある質問について回答しています。
- Q1.普通のはちみつと食べ方は同じ?
- Q2.国産はあるの?
- Q3.どこで買えるの?
Q1.普通のはちみつと食べ方は同じ?
マヌカハニーもはちみつなので食べ方に決まりはありません。ただ、普通のはちみつはパンなどに塗って食べることが多いと思いますが、マヌカハニーは目的によって食べ方が違います。
例えば、風味を楽しむためや味が苦手な人はパンなどに塗っても構いませんが、抗菌作用を期待しているのであれば、そのまま食べるほうがおすすめです。
基本的な食べ方は空腹時に少量(小さいスプーン1杯)を毎日食べるほうがいいでしょう。

Q2.国産はあるの?
マヌカハニーはニュージーランドだけしか採蜜されないと思われがちですが、実はオーストラリアの東海岸付近でもマヌカの木があります。
そのため、現在、ニュージーランドとオーストラリアでマヌカハニーの商標を巡って争いが起こっています。
例えば、シャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのみがシャンパンと名乗れるように、マヌカハニーの名称を保護しようとしています。
まだ決着していませんが、マヌカハニーと名乗れるかどうかで価格が大きく変わるので、どちらの国にとっても大きな問題になっています。
もちろん、日本の国産マヌカハニーはありません。そのため、日本で市販されているマヌカハニーはニュージーランドからの輸入に頼っています。
Q3.どこで買えるの?
普通のハチミツではあれば近くのスーパーなどに置いていますが、変わったハチミツなどは百貨店に入っている専門店で購入することになるでしょう。
特に、マヌカハニーは普通のスーパーに置いていることは少なく、はちみつ専門店や外国産の食品を扱うスーパー、通販が一般的です。

マヌカハニーとハチミツの違いまとめ
今回のコラムでは、「【マヌカハニーとハチミツの違いは?】マヌカ蜜の価格が高い3つの理由」をご紹介しました。
マヌカハニーが普通のハチミツとの違いは「採蜜できる時期や期間が限定されている」「特別な成分がある」「輸送コストが高い」の3つでした。
ただ、最近はメーカーやブランド同士の競争も激しくなっているので、タイミングによっては相場よりも安くマヌカハニーが買えることもあります。
せっかく普通のハチミツよりも値段が高いマヌカハニーを選ぶのであれば、正しい知識を知っておくことが大切ですね。