はちみつの加熱と非加熱の違いを知りたい人向けです。




みなさんは、生はちみつ(ローハニー)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
はちみつを選ぶなら、何となく生はちみつのほうが加熱していない、そのまま取り出したイメージがある、と思われている人もいると思います。
ただ、その生はちみつと記載されていても、加熱されていることがほとんどです。
実は、この”生”の意味を知っていないと、間違った選び方をしているかもしれません。
そこで、今回は「【はちみつは加熱してる?】非加熱とマヌカハニーHMF検査とは」をご紹介します。
生はちみつ(ローハニー)と非加熱の違い
ほとんどの蜂蜜は低温で加熱処理がされていることが一般的です。
「生」と聞くと、巣箱から蜂蜜を取り出して、そのままろ過して容器に入れているとイメージしている人もいるでしょう。
実は、この「生(ロー)」の表示には、定義や決まりがありません。
そのため、ローハニーとは、全く加熱がされていない蜂蜜ではなく、必要以上の過熱がされていないことを意味しています。
つまり、国産はちみつに「生はちみつ」や「非加熱」と記載があっても加熱されていることがほとんどです。
では、なぜ蜂蜜を加熱をするのでしょうか。
蜂蜜を加熱をしなければいけない理由
では何故、加熱をするのかというと、はちみつの巣箱からはちみつを取り出し、そのあと一般的にフィルターを通して時間をかけて抽出します。
そのまま遠心分離機などで収穫した蜂蜜にはゴミ、雑菌が混ざった状態なので、加熱することで、それらを除去しやすくすることが必要だからです。
この加熱によって、はちみつに含まれる水分が蒸発させて生産効率が上げるのも理由のひとつになっています。
一部のメーカーでは、独自の定義で「非加熱」=「ある一定の温度以上は加熱していない」ことを表示している場合もあります。
最後にMGO活性値の検査を行ってボトリングしますが、充填を促進するための高温処理は行いません。エンジェルビーン・マヌカハニーは収穫~充填まで、全ての工程において自然の蜂巣の体温(約38℃)以上に熱せられないように行います。出典:Angel bean|Amazon.co.jp
そこで、過剰な加熱がされていないかを調べる検査がHMF検査です。
マヌカハニーUMF協会のHMF検査とは
一部のマヌカハニーではMGO(メチルグリオキサール)量を増やすために過剰な加熱をしていることが問題になりました。
そこで、この過剰な加熱がされていないかを調べる検査が、HMF含有量検査です。


HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)とは糖の熱分解により生成される物質で、蜂蜜がどの程度加熱されたかの目安となります。
国際食品規格コーデックス(CODEX)で定められている品質基準(基準値40mg/kg)以下であるかを検査します。
この基準はニュージーランドのマヌカハニー協会が規定するUMF規格の検査項目の一つにもなっています。
マヌカハニーは加熱すると効果が変わる?
一般的にはマヌカハニーを加熱して食べることはないと思いますが、熱い飲み物(コーヒーや紅茶など)に入れる場合はどうなのでしょうか。
実は、マヌカハニーのMGO(メチルグリオキサール)は熱に強く、熱い飲み物などに入れても成分が壊れないことで知られています。
ただ、気を付けたいのが、マヌカハニーに限らず、蜂蜜は一定の温度以上だと色々な成分が壊れるということです。
蜂蜜には豊富なアミノ酸やミネラルなど含まれていますが、蜂の巣内の温度である37~38度を超えると有効成分が失わやすいと言われています。
生はちみつの意味と加熱の関係まとめ
今回のコラムでは、「【はちみつは加熱してる?】非加熱とマヌカハニーHMF検査とは」をご紹介しました。
生はちみつ(ローハニー)という定義や決まりは統一されていないので、生産者によって表示している場合があります。
但し、日本国内では関連団体によっては規制をある場合も。
ただ、ローハニーを表示することは消費者側にも誤解を生む可能性もあるので、どちらが良いのかということは分かりません。
マヌカハニーに限ってはローハニーや非加熱の表示が問題であるかという以前に、意図的に加熱した粗悪品が問題化しています。
加熱処理をすることで糖度が増したり、MGO(メチルグリオキサール)含有量を増やす偽物が流通しないようにニュージーランド政府や現地のマヌカハニー協会などがが規制をしています。

